ももうまし

ハッピーエンド至上主義

あやかしごはん〜おおもりっ!〜 詠感想

犬嶌詠(cv:梶裕貴)

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見た目  ★★★★★☆
性格   ★★★★★☆
声    ★★★★★★
糖度   ★★★☆☆☆
シナリオ ★★★★★☆



ツンデレ意地っ張り最高。


まだ詠ルートをやる前は、人間編の包容力抜群の凛が相手でもよかったんじゃないか、と思ってましたけど、やってみたらあやかし編の落ち着きがない凛こそぴったりだと思いました。


このふたりよく地雷踏むわ、勝手な行動をするわで大変そうだったけど、それが逆に仲を深める要素になっててすごく楽しめました。


凛とほっぺをつねり合う詠が見られるなんて想像もしてなかったし、謡のお兄ちゃんな部分にも頬がゆるむw


人間編と比べて萩之介たちとの交流があっさりめなのが寂しいけど、その分詠との距離を縮める描写がゆっくり丁寧にされていたと思います。



あやかし編の凛について。
真夏をクリアした時点では全然好きになれませんでした。あの底なしの明るさが苦手で、詠と同じように「騒がしいヤツ」っていう印象が強かった
でも詠ルートをやったことで見方が変わって、今ではあやかし編の凛も好きだと言えます。


詳しくはネタバレになるので、以下注意です。









いつか終わりがくるなら、最初からなかった方がいい。
人との関わりを拒絶する詠の臆病な部分に、凛は気付きます。


私はあやかし編の明るすぎる凛が苦手でした。明るさが押し付けがましいというか、負の感情があまり感じられなくて、共感しにくかった。詠もきっとこんな気持ちで凛のこと見てたんじゃないかなと思うんですけど、


"どうなるかわからない未来に怯えるより、今を楽しみたい。もし辛くなっても、楽しかったことを思い出せばまた頑張れるから"


これを聞いた時、あぁ、この子はこういう強さを持っていたんだな、と思いました。

これで両親健在だったりしたら「ふーん、まぁ頑張れば」程度にしか感じないんですが、凛は親の死や孤独を経験しています。
悲しみの上に成り立ってる明るさなんだと考えたら、受け入れられるようになりました。

「騒がしいだけの人間じゃなかったんだな」って言った詠に、深く頷くことになったシーンです。



それからちょっとずつ心を開いてくれるようになる詠。
こっそり抜け出して見に行った初日の出、喧嘩しちゃったけど仲直りできたかまくら作り。
凛と過ごす日々に溶かされていく心ですが、あとちょっとのところで阻まれる壁。こういう頑固さ、好きだなぁ( ̄▽ ̄)w


詠は人間を嫌うことで自分の心を守ろうとしていますが、それは裏を返せばそれだけ人間が好きということですよね。
その矛盾した部分がどうしようもなく愛しく思います。



でも詠の過去を知った上で、気持ちを告げて去ろうとした凛はずるすぎる...(-_-;)

亡くすのが怖いと怯えている詠に好きだと伝えて消えるなんて、それなんて仕打ち? 神様の話、聞いてたよね??せめて何も言わずに行きなされ。

紅蓮に会いに行ったのも迂闊だし、吟さんにすら相談しない。1人で着々と思い出作りをする凛を大ばかやろう!!ってどつきたくなりました。


まぁこんなことされて詠は黙っていないだろうし、激怒しながら助けに来てくれる展開は大好きなので、結果的には身勝手な凛でよかったです。



物語は佳境を迎え、ようやく紅蓮から解放されたふたり。
ボロっボロになった詠が凛と抱き合って泣きながら口にした願い、スチルが、本当に綺麗で...大好きです。涙が、止まらない...(T ^ T)!


「......俺、ニンゲンになりたい。あやかしなんかじゃなくて、ニンゲンになりたい。
お前と一緒に生きて、一緒に年をとって死にたい。どっちが先に死ぬかは分からないけど、お前が先ならちゃんと看取ってやる......。俺が先なら、お前に看取られたい。
その瞬間の為に生きていたいんだ。だらだら流れる時の中を生きていくんじゃなくって......」


残されることはもちろん怖いけど、詠は、愛するものと同じ時間を生きられないことがつらいんでしょう。
凛がきっかけになっただけで、きっと、凛がいなくても心の奥底ではずっとそう願ってたんじゃないか。
狛犬としてずっと人間を見守ってきた詠は、儚い時間を輝かしく生きる人間に、憧れていたんだと思います。

詠ルートは、いつか訪れる別れの寂しさが入り混じる、不思議な幸福感がとても好きなお話でした。
失う恐怖を抱え、愛するものを愛す勇気を持つ、この不器用なあやかしに、どうしようもなく惹かれます。





ところで、紅蓮好きです(唐突)
横暴だけど、なんだかんだいいあやかしですよね...?
あやかし編凛と紅蓮が恋愛したら、きっと私好みのストーリーだろうな〜なんて、振り回されるふたりを前にチラチラ考えてましたw