ももうまし

ハッピーエンド至上主義

絶対迷宮グリム ルートヴィッヒ感想

ルートヴィッヒ・グリム(水島大宙)

見た目  ★★★★★☆
性格   ★★★☆☆☆
声    ★★★☆☆☆
糖度   ★★★★☆☆
シナリオ ★★★★☆☆


ほとんど真相ルートでした。後にするんだったなぁ~(^^;)
初めての魔王ルートということもあって長いし、次々と童話が絡んできてちょっと胸焼け。しかもルーイ、ヤンデレに片足つっこんでる。話も登場キャラも濃かったです。

なぜかいばらの王子だけ空気でしたw


ルーイは基本ツンデレだけど、ひと言では言い表せないキャラでして、攻略前と後でだいぶ印象が変わりました。最初は一途なところに惹かれましたが、盲目なところに恐怖もしました。
とにかく主人公に対しての愛が深くて不器用なので、ルーイの言動にはキュンとしたり思わず後ずさったり...。さらに、ルーイは好きな子ほどいじめたくなり、そして同じくらい甘やかしたくなるタイプだったのが「どっちかにして~(苦笑)」ってな感じで最後まで心が落ち着かない攻略対象でした。


ちなみに私、このルートで一番ぐっときたのはヴィルヘルムだったりします。



以下ネタバレ注意!!






ヘンリエッタが夜の森で道に迷い、ルーイが迎えに来るところ。魔城に向かう直前のシーンですね。
この時のルーイが一番怖かったです。

「待っていたのを演出したくてわざと体を冷やしたんだ、健気だろう?」という冗談に聞こえない冗談。
集まってきたコウモリを気持ち悪いと吐き捨て、何もしていないのに具現化したオオワシに襲わせる。
「世界中でお前だけはこの僕を好きに出来る。そういう自覚、ちゃんとあるの?」という投げかけ。知らねえよ...(笑)


言うことやること声色すべてが今までとは違う気がして、これは夢魔なんじゃないかってずっと思ってました(^^;)
でもクリアした今だからわかるけど、全部ちゃんとルーイなんですよね。それまではただ押し込んでただけで、昔からこういう気持ちでヘンリエッタのことを見てたんだろうなと思います。
本当は独占したくてたまらないけど、困らせたくなくて「冗談だよ」って笑って誤魔化していた。そうやって内に秘めれば秘めるほどヘンリエッタへの想いは濃いものになっていった。そういうものが全部「お前を守れるなら壊れることすら勲章になる」というセリフにつまっていたような気がします。どうりで身震いしたわけだ...。

オオワシの件は気分で非情になったんじゃなく、ヘンリエッタを守るためなら魔王にすら寝返る、その覚悟の最初の表れだったんですかね。




フラれた女神しか見えてない魔王とか、そんな魔王に身を明け渡してしまったヤーコプ兄さんとか、兄を救いたくて必死に理性を保とうとするヴィルヘルム兄さんとか。このあたりも濃厚だったんですけど、特にヴィルヘルムがつらかったです。救いたかったんですよ、ヤーコプ兄さんを。毒で苦しむ兄に取り乱して必死に謝る姿がつらかった。早く彼を幸せにしてあげたい。


負けた魔王は、全員道連れにするために魔城を崩壊させます。みんな逃げる中、ヴィルヘルムだけは兄とともに逝くことを決め残ります。

個人的な解釈ですけど、死を選んだヴィルヘルムがヘンリエッタに対して急に「男」として告白ともとれるような発言をしたのは、ルーイとヘンリエッタを逃がすためだったんだと思っています。

自分が死ぬことを弟たちは許さないだろう。だからわざと、"ヘンリエッタが好きな" ルーイをたきつけて自分を置いていくように仕向けた。本当に恋愛感情があったわけじゃないと思うんです。
ルーイルートではね。


ヤーコプを一人にしたくはない(自分も一人になりたくない)という "弟としてのヴィルヘルム" の弱さ、ルーイたちだけでも救いたいという "兄としてのヴィルヘルム" の強さ
これが、どうしようもなく優しいヴィルヘルム兄さんが選択した結末なんだなぁ、と思いました。

ルーイルートだけど、私的にはヴィルヘルムにぐっときたようです。早く彼を幸せにしてあげたい。



ヘンリエッタを守ることで利き手を負傷してしまったルーイ。絵が描けなくなってしまいましたが、少しずつ描き進めたエリカの花畑を披露し、指輪をプレゼントするという感動的なエンディングを迎えてくれました。
あの腕じゃもう一生描けないみたいな流れになってたけど、左手使えばよくね?なんてことは口が裂けても言えない。



あまりに空気だったので、次はいばらの王子をやってきますw